2011年10月10日月曜日

大学の役割り

「大学で学んだことが社会に出てから役に立たない」という話をよく聞く。先日のLT祭りの懇親会でも、この話がちらっと出た。

この話を聞いて私がいつも思うのは、電気や機械や材料のエンジニアはどう思っているのだろう? ということだ。どうも、この手の話は情報系のエンジニアによく聞くような気がする。

例えば、大学ではアルゴリズムやデータ構造の授業がある。しかし、実際には大抵のアルゴリズムやデータ構造はライブラリになっていて、新しくアルゴリズムを設計するよりも、それらライブラリを持ってきて組み合わせるほうが多いと思う。

だから、多くの人が、大学で学んだことが社会に出てから役に立たないと言うのは、同意できることではある。情報系出身ではないプログラマもたくさんいて、例えば、彼らのアルゴリズムに関する理解は甚だ怪しいものではあるが、それでもよくやっている人はたくさんいる。

工学の知識というのは、基礎理論から応用までの幅広いスペクトルになっていて、これを大学ではどう教えるかということなのだと思う。 これは、情報工学に限ったことではないはずで、じゃあ、他の工学の分野ではどうやって教えているのだろう? と、思うわけだ。

ちなみに、私は製造業で働いているので、周囲に電気や機械のエンジニアがたくさんいる。彼らからは、大学の授業が役に立たないなどというボヤきは聞こえてこない。

私個人の感想としては、やっぱり、大学の授業が直接的に役に立つという機会は少ないように思う。でも、私はその手のことが好きなので、大学の授業は楽しかったし、大学へ行ってよかったと思う。

医者を養成するための医学部や法律家を養成するための法科大学院があるように、プログラマを養成する職業訓練大学校があってもよさそうなものではある。経営学にはビジネススクールあるわけだが、文系の学科の人なんかは、また違った思いを持っているのだろうか?

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